背景・経緯

安全衛生計画は、その年度における安全衛生管理の目標や具体的な実施事項を定めたものである。安全衛生管理計画書の書き方の解説(新しいタブで開きます)にあるとおり、労働安全衛生マネジメントシステムの指針や、公共工事の入札要件として求められることが一般的である。

問題は、多くの現場でこの文書が前年の写しになっている点にある。

詳細・ポイント

機能する計画書の条件は、目標が測定可能であることに尽きる。「無災害の達成」は目標として正しいが、日々の行動には落ちない。「新規入場者教育の実施率100%」「高所作業前のKY実施記録の残存率100%」のように、確認できる指標に分解する必要がある。

実施事項は、誰が・いつ・何をするかまで書く。担当が曖昧な項目は実施されない。

業界への波及効果

建設現場の安全は、元請と協力会社の共同作業である。計画書が元請の内部文書に留まる限り、実効性は上がらない。協力会社の職長が読んで動ける粒度かどうかが分かれ目になる。

近年は、高齢技能者の増加や外国人材の受入れに伴い、教育・周知の方法そのものが計画の重要項目になりつつある。

実務者のアクション

年度末には、計画の各項目について実施率と災害発生状況を突き合わせる振り返りを行いたい。実施率が高いのに災害が減らない項目は、施策そのものを疑うべきである。

協力会社の意見を計画策定に入れることも有効である。危険の実感を持っているのは、作業を担当する側である。