背景・経緯

近年、建築業界では環境問題が大きな焦点となっている。特に、建設現場での資源の浪費や廃棄物の発生が問題視されており、各企業や団体は環境負荷を低減するための取り組みを進めている。例えば、建築基準法や建設業法の改正により、建設業界における環境への配慮が求められており、大林組とAGCの取り組みはこの流れに沿ったものである。

詳細は日刊建設工業新聞(新しいタブで開きます)で報じられている。

過去には、廃棄ガラスを型板ガラスや網入りガラスにリサイクルする取り組みが行われてきたが、汎用性の高い透明フロートガラスの原料の一部として活用するリサイクルはこれまで実現されていなかった。この背景には、技術的な課題やコストの問題などが存在していた。

詳細・ポイント

大林組とAGCの「水平リサイクル」の仕組みは、まず大林組が請け負った解体工事で発生する廃棄窓ガラスを回収し、中間処理工程でカレット(再生原料)に加工する。次に、茨城県神栖市にあるAGC鹿島工場に搬入し、原料の一部に使用。高い原料品質が求められるフロート法で製造した透明なフロート板ガラスを、大林組が施工する建設現場で再利用する流れだ。

三菱UFJ銀行本館の解体工事では149トンの廃棄窓ガラス(グラスウール再生分含む)をリサイクルし、81トンの板ガラスに再生した。水平リサイクルによって二酸化炭素(CO2)排出量が49トン削減と試算している。

業界への波及効果

この動きは建設業界全体に大きな影響を与えることになる。ゼネコンや設計事務所、施工管理者などが、環境負荷低減と資源の循環利用を促進するための新しい取り組みを始めるきっかけとなり得る。また、デベロッパーや建物オーナーも、環境に配慮した建築物の需要が高まることを受けて、環境への配慮を強化することが予想される。

短期的には、建設現場での廃棄物の削減やリサイクルの促進が進むことが期待される。中長期的には、建築業界における環境負荷低減と資源の循環利用の促進が進み、より持続可能な建設業界が実現することが期待される。

実務者のアクション

読者が「明日から」取るべき具体的なアクションは、以下の3つである。

* 建設業界における環境問題への取り組みを強化する

* 資源の循環利用と環境負荷低減のための新しい技術や制度を調査する

* 自社のビジネスモデルを環境に配慮したものに転換する