背景・経緯
松山市はJR松山駅周辺に整備する「にぎわい施設」の事業協力予定者として、三井不動産・JR四国・伊織の3社を選定した。日刊建設工業新聞の報道(新しいタブで開きます)によると、公募型プロポーザル方式で募集し、5者が提案書を提出、8月18日の選定委員会で上位3社が選ばれたという。
松山駅周辺では鉄道高架化にあわせた再開発が進められており、今回の「にぎわい施設」もその一環に位置づけられる。
詳細・ポイント
選定された3社の提案内容には、それぞれ特色がある。三井不動産は商業施設と駐車場、JR四国は商業施設とホテル、駐車場を提案し、今治タオル専門店を展開する伊織はアミューズメント施設と飲食を提案した。
松山市は9月に各社と基本協定を締結する予定で、協力期間は2027年3月31日までとしている。その後2027年度に開発事業者を公募し、2031年度の着工、2033年度の供用開始を目指すスケジュールが示されている。
業界への波及効果
地方都市の駅前再開発において、地元発の専門店ブランドと大手不動産・鉄道事業者が組む形での事業協力者選定は、地域色を打ち出しながら大手の開発力を取り込む手法として他の地方都市にも参考にされやすい。
着工までに数年単位の期間を要するスケジュールは、資材・労務費の高騰が続く中でのコスト管理の難しさも示しており、事業協力者選定後の詳細設計・事業計画の詰めが今後の焦点になる。
実務者のアクション
地方都市の再開発事業を担当する自治体担当者は、今回のような複数事業者による協業型のプロポーザル方式が、単独事業者による開発と比べてどのような調整コストやメリットを生むかを注視する価値がある。
地場の商業事業者にとっては、大手デベロッパー・鉄道事業者との協業スキームが、単独では実現しづらい大型再開発への参画機会になり得る点が参考になる。