背景・経緯

本件は建設通信新聞(新しいタブで開きます)で報じられている。

東京都のこの動きは、2025年12月に全面施行された改正入札契約適正化法を受けてのものである。この法改正により、公共発注者は入札契約の適正化を図るために、労務費ダンピング調査を実施することが義務付けられた。東京都は、この法改正に基づいて、労務費ダンピング調査の試行を開始することになった。

労務費ダンピング調査は、公共工事の入札で低価格で落札した事業者が、労働者への賃金や福利厚生費を削減してコストを削減することを防止するために行われる。東京都の試行では、予定価格に含まれる法定福利費における事業主負担額の概算額の算出方法が明示される。

この動きは、建設業界全体に大きな影響を与えることが予想される。労務費ダンピング調査の実施により、建設業界では労務費の透明性が高まり、ダンピングの防止に効果が期待される。

詳細・ポイント

東京都の労務費ダンピング調査の試行では、予定価格に含まれる法定福利費における事業主負担額の概算額の算出方法が明示される。工事・工種区分ごとに割合を決めており、価格に割合を乗じて算出する。財務局は、積算基準(建築工事編)を適用した建築、電気設備、機械設備、昇降機設備、その他関連の工事を対象とする。

予定価格に含まれる法定福利費の概算額の割合は、昇降機設備工事が2%で、昇降機設備を除いた工事が5%である。建設局と港湾局の場合、労務費ダンピングなど調査の試行対象となる案件を対象とする。概算額の割合について、建築、設備などの工事は財務局と同額で、土木工事は1.49-5.72%。港湾局が発注する港湾工事では、港湾しゅんせつ工事が2.42%、港湾構造物工事が2.58%、港湾海岸工事が3.39%。

業界への波及効果

東京都の労務費ダンピング調査の試行は、建設業界全体に大きな影響を与えることが予想される。労務費ダンピング調査の実施により、建設業界では労務費の透明性が高まり、ダンピングの防止に効果が期待される。ゼネコンや設計事務所などの事業者は、労務費の算出方法を明確にする必要がある。

また、労務費ダンピング調査の試行は、建設業界の経営動向にも影響を与えることが予想される。事業者は、労務費の削減を図るために、効率的な施工方法や労働者への福利厚生費の削減を検討する必要がある。

実務者のアクション

東京都の労務費ダンピング調査の試行を受けて、建設業界の実務者は以下のアクションを取る必要がある。

* 労務費の算出方法を明確にする

* 労務費ダンピング調査の対象となる案件を特定する

* 労働者への福利厚生費の削減を検討する

実務者は、労務費ダンピング調査の試行についての情報を収集し、労務費の算出方法を明確にする必要がある。また、労務費ダンピング調査の対象となる案件を特定し、労働者への福利厚生費の削減を検討する必要がある。