背景・経緯

奈良県は、平城宮跡歴史公園県営公園区域の整備運営事業を推進するために、公募型プロポーザルを公告した。同事業は、複数方式のPFIを導入して実施される。県は、1日、プロポーザルの参加表明書の提出期限を11月13日まで、提案書の提出期限を12月1日~2027年1月22日までとすると発表した。詳細は日刊建設工業新聞(新しいタブで開きます)で報じられている。

平城宮跡歴史公園は、奈良市にある歴史公園で、朱雀大路西側地区、同東側地区、平城宮跡南側地区の3つのエリアで構成される。同公園は、奈良県が管理運営しており、公園内の施設の整備や運営は、県が直接行っている。同事業は、これらのエリアの整備運営を一体的に行うことを目的としており、事業者は、統括マネジメント業務を含む全体プロデュース業務に当たることが求められる。

奈良県は、2025年10月に平城宮跡歴史公園県営公園区域の基本計画を改定し、「平城京を体験できるにぎわいづくりエリア」として“日本の食のはじまりは奈良”をコンセプトに食のハブ拠点を整備する方針を決めた。同事業は、この基本計画に基づいて推進されるものである。

詳細・ポイント

同事業の参加資格は、単体または複数の法人で構成するグループである。統括マネジメント業務を含む全体プロデュース業務に当たる者は、過去20年以内に商業、にぎわい、複合施設などの開発や再生に関する施設コンセプトの立案・監修、飲食、物販施設の整備・運営を行うPFI事業の全体統括業務などの実績があることが求められる。事業者は、原則として特別目的会社を設立する。

同事業では、東側地区と南側地区で事業者提案による民設民営の便益施設を新設する計画で、BOO(建設・保有・運営)方式のPFIを採用する。区域内を走る大宮通りには設置する横断歩道橋などの公園施設整備はBTO(建設・移管・運営)方式、既存公園施設の再整備はRO(改修・運営)方式のPFIで実施し、Park-PFI(公募設置管理制度)を併用する。独立採算の自主事業も可能である。

業界への波及効果

同事業は、奈良県の歴史公園の整備運営を一体的に行うものであるため、県内の建設業界や観光業界に大きな影響を与えることが予想される。県内のゼネコンや設計事務所、施工管理者などは、同事業の参加資格や事業内容を把握し、事業への参入を検討する必要がある。また、同事業は、PFIを導入して実施されるため、PFIの専門家やコンサルタントなども注目することになる。

同事業は、県内の観光業界にも影響を与えることが予想される。同公園は、奈良市の主要な観光地の一つであるため、同事業によって公園の魅力が向上し、観光客が増加することが予想される。県内のホテルや旅館、飲食店などは、同事業によって観光客の増加に伴う需要の増加に応じる必要がある。

実務者のアクション

実務者は、同事業の参加資格や事業内容を把握し、事業への参入を検討する必要がある。参加資格や事業内容の詳細は、奈良県のウェブサイトや建設業界の専門誌などで確認することができる。実務者は、同事業の参加を検討する場合、特別目的会社の設立やPFIの専門家の参画など、必要な準備を進める必要がある。実務者は、同事業によって県内の建設業界や観光業界に与える影響を予測し、同事業への対応を検討する必要がある。