背景・経緯
PFI法は1999年7月に成立し、翌年3月に基本方針が閣議決定された。以来、公共施設の整備・運営に民間資金とノウハウを活用する手法として定着してきた。内閣府のPFIの事業方式と事業類型の解説(新しいタブで開きます)が、その基本的な整理を示している。
建設プロジェクトとして見た場合、PFIは「作って終わり」ではなく、長期の運営を含む事業として設計される点が従来方式と根本的に異なる。
詳細・ポイント
事業方式は主にBTO、BOT、BOO、ROの4つである。施設完成後の所有権が、BTO方式では公共側、BOT・BOO方式では民間側にある。RO方式は既存施設の改修を対象とする。
選択の分かれ目は、税負担、資金調達コスト、運営の自由度である。所有権が民間にあれば運営の裁量は大きいが、税と資金調達の面で不利になる場合がある。事業期間は一般に10〜30年に及び、SPC(特別目的会社)を設立して事業を実施する形が標準的である。
業界への波及効果
建設会社にとってPFIは、施工だけでなく出資者・運営者としての立場を伴う。財務体力と長期のリスク評価能力が要求され、参加できるプレーヤーは限られる。
一方で、設計・施工・維持管理を一体で最適化できるため、ライフサイクルコストの観点では優位性がある。
実務者のアクション
自治体側は、導入可能性調査の段階でVFM(バリュー・フォー・マネー)の前提条件を精査したい。前提が甘いと、事業期間中に見直しを迫られる。
参加を検討する企業は、建設段階の利益だけで判断しないことが重要である。長期の運営リスクを引き受ける対価として成立しているかが本質になる。