背景・経緯

PFI事業は、思いつきで始められる手法ではない。内閣府によるPFI事業の概要(新しいタブで開きます)にあるとおり、実施方針の策定・公表、特定事業の選定、民間事業者の募集・選定、SPCの設立、施設の整備・運営という段階を経る。

各段階には公表と手続きが伴い、着手から事業開始まで数年を要することも珍しくない。

詳細・ポイント

判断の核心にあるのがVFM(バリュー・フォー・マネー)である。公共が自ら実施する場合と比べて、PFIで実施した方が財政負担が縮減されるかを評価する指標であり、内閣府はVFMの算定に関する指針を示している。

実務上の難所は、比較対象となる従来方式のコスト(PSC)の見積もりにある。ここが甘いとVFMは容易に出るが、事業の妥当性は担保されない。

業界への波及効果

実施方針の公表は、民間側が本格的な検討を始める起点になる。公表から提案までの期間が短いと、参加できるのは既に準備している企業に限られ、競争性が下がる。

自治体規模によっては、アドバイザリー業務の委託費自体が負担となり、導入の障壁になっている。

実務者のアクション

自治体側は、市場調査(サウンディング)を実施方針の公表前に行うことを勧めたい。参加可能性のある事業者の感触を掴んでおくことが、不調の回避につながる。

参加検討側は、実施方針に対する質問・意見の提出機会を活用したい。要求水準の解釈を早期に確定させることが、提案の精度を左右する。