背景・経緯
CM方式が日本で制度的に整理された出発点が、CM方式活用ガイドラインの中間とりまとめ(新しいタブで開きます)である。副題に「日本型CM方式の導入に向けて」と付されているとおり、狙いは米国型の直輸入ではなかった。
米国のCMは、多数の専門工事業者と発注者が直接契約するマルチプライム方式を前提に発達した。元請が一括して施工を担う日本の建設生産システムとは、前提が異なる。
詳細・ポイント
中間とりまとめが定義したCM方式は、発注者の補助者・代行者であるコンストラクション・マネージャーが、技術的な中立性を保ちつつ発注者の側に立って、設計・発注・施工の各段階でマネジメント業務の全部または一部を行うものである。
「技術的な中立性」という条件が置かれている点が重要である。CMRが特定の施工者や資材メーカーの利害と結びつけば、発注者支援という前提そのものが崩れる。
業界への波及効果
このガイドラインを起点として、公共・民間の双方でCM方式の適用が広がった。特に発注者の技術力を補う機能への需要が、当初想定より大きかったことが後の展開で明らかになる。
一方、「日本型」の内実は今なお議論が続いている。元請と下請の重層構造をどう扱うかは、CM方式だけで解ける問題ではない。
実務者のアクション
CM方式の導入を検討する際は、まずこの原点の定義に立ち返りたい。「マネジメントを外注する」ではなく「発注者機能を補完する」という位置づけが、契約設計の前提になる。
技術的中立性をどう担保するかは、CMR選定時の利害関係の確認事項として明文化しておくべきである。