背景・経緯
CM方式の理解を妨げているのは、体制図が頭に入らないことである。図解によるCM方式の解説(新しいタブで開きます)のように、契約関係を図で捉えると理解が早い。
従来の設計施工分離方式では、発注者が設計者と施工者それぞれと契約を結ぶ。CM方式では、ここにCMRとの契約が加わる。
詳細・ポイント
重要なのは、CMRが加わっても設計者・施工者との契約関係は変わらないという点である。CMRは発注者の補助者であり、設計者や施工者に対する指揮命令権を持つわけではない。
この点は実務で誤解されやすい。CMRの指示で工事内容が変わるかのような運用は、契約上の根拠を欠く。CMRの助言に基づいて発注者が判断し、発注者から設計者・施工者へ伝えるのが正しい経路である。
業界への波及効果
指揮命令権を持たないCMRが実効性を持つかどうかは、発注者の関与度に依存する。発注者がCMRの助言を判断に反映しなければ、CMRは報告書を作るだけの存在になる。
逆に、発注者が判断を丸投げすれば、責任の所在が不明確になる。この中間にある適切な関与の形を作ることが、導入の要点である。
実務者のアクション
プロジェクト開始時に、三者(発注者・設計者・施工者)とCMRの間の情報伝達ルートを図で共有したい。図がないと、現場では必ず経路が乱れる。
CMRからの助言は、記録として残す運用にしておきたい。判断の根拠が後から確認できることが、発注者の説明責任を支える。